調 査 項 目 |
説 明 |
目視調査 |
目視調査ではひび割れや爆裂、欠損などの劣化を図面に傷入れし、位置関係やその長さや大きさなど明確にして現状を把握し、後の補修計画に役立てることを目的とした調査である。 |
打診調査 |
打診調査は1)全面に足場を掛けて行う全面打診 2)高所作業車やゴンドラなどを使って行う打診 3)手の届く範囲だけを打診して、その規模を推定する部分打診 と、大きく分けて3つに分類される。
この打診調査ではテストハンマーやパルハンマーといった工具を使用し対象部位を叩き、その音の違いで目視では判らない浮きなどの劣化部位を特定する調査である。 |
中性化深度測定 |
中性化深度測定では1)ハツリ法 2)コア採取法 3)ドリル法と、大きくわけて3つに分類される。
1)ハツリ法では測定箇所を特定した後にその部位をハツリ、鉄筋が確認できるようにし、フェノールフタレイン1%エタノール溶液を噴霧して赤紫色に呈色する部分を中性化していない部分と判定し、この距離を中性化深度とする。
2)コア採取法では測定箇所を特定した後にその部位をコア抜きし、コアを割裂してその断面にフェノールフタレイン1%エタノール溶液を噴霧して赤紫色に呈色する部分を中性化していない部分と判定し、この距離を中性化深度とする。
3)ドリル法では測定箇所を特定した後にその部位をドリルで削孔する。この時、削孔により発生する粉を予めフェノールフタレイン1%エタノール溶液を染み込ませた用紙に受け変色が認められた時点でドリル刃の深さを中性化深度とする。ただし、3〜5箇所の測定を行う必要がある。 |
含有塩分濃度測定 |
コンクリート中の含有塩化物イオン量を測定することで、様々な方法で測定を行うことが出来る。ここではカンタブ法を説明する。カンタブ法はコア供試体やハツリガラまたは削孔時の粉末を使用して、これらを149μmふるい全通程度まで微粉砕し、50℃の温水を加えて静置したあとカンタブを差込み塩化物イオン量を測定する。 |
推定圧縮強度測定 |
一般的にはシュミットハンマーを用いて測定する。これはコンクリート表面の反発硬度から圧縮強度を判定するものである。 |
圧縮強度測定 |
一般的にはコア供試体を圧縮試験機にかけ圧縮強度を測定する。鉄筋間隔等の制約がなければ直径10cmのコアを採取するのが望ましいが、最近では直径20〜30mmの小径コアを用いて測定する方法もとられている。JISではコアサイズを粗骨材の3倍以上とし、2倍以下としてはならないと規定している。又、コアの高さが直径の2倍より小さい場合は、試験で得られた強度に補正値を乗じて補正するとしている。
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